蒸気船博物館

ここには物語に登場する屋形船、アマゾン号などが展示されています

 


以下の記載は1998年当時のものです。その後Sterm Boat MuseumはLakeland Arts Trustによる管理運営に変わり、建物・展示物などに大規模な改修・変更が行われ2017年の再開予定です。本文中の「巨象号 Esperance」についての記述は見つかりますが、「アマゾン号」への言及はありませんので、再開後新装なったWindermere Jettyで展示されるのかどうかは不明です。


ウィンダミア湖畔ボウネスの街から湖岸の道路を北へぶらぶら10分ほどあるくと、湖畔沿いに「蒸気船博物館(Windermere Steamboat Museum)」があります。ここには沢山のモーターボートのコレクションがきちんと整備され展示されていますが、モーターボートとはいってもそれは「蒸気機関」の船がほとんどです。日本ではなかなかお目にかかれないような木製のそれはそれは綺麗な船で、思わずそのすべすべの船体に手を触れてみたくなります。

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ここにはランサムの物語に登場する「アマゾン号」のモデルとなったMavis、「スカラブ号」のモデルと言われるCoch-y-bonddhu(愛称 Cochy)そして「巨象号」のモデルEsperanceが修復され展示されています。

アマゾン号

今は改名されアマゾン号となったMavis号は13ftの細い、白いペンキで塗られたハル、白いセールを持ったガフリグです。アルトゥニアン家の子ども達がランサムから帆走を習い、そして長らく彼らの所有になっていましたが、1990年からここに貸与されています(2006年に蒸気船博物館は改修のため閉館されたので、アマゾン号/MavisはコニストンにあるRuskin Musiumにで公開されているという情報がありました(Ruskin MusiumのLatest Additionにもそう書かれています)。

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コキー号

Cochyは1934年に建造されたニス塗りのディンギーで、ランサムは1935年に湖水地方から東海岸へ移ったときにも彼女を連れていっています。後年湖水地方に家を買って戻ってきたときにも彼女と一緒でした。1950年にランサムがロンドンへ去った後は持ち主が変わり、その後ながく行方知れずとなっていましたが1992年に見つかり、1995年修復されました(2006年に蒸気船博物館は改修のため閉館されたので、2008年よりChochy号はWindermere St Anne's Schoolにて公開されているとのことでしたが、改訂された学校のサイトにはこのことは見つかりません)。

巨象号(屋形船) 

フリント船長の屋形船として登場する1869年建造のこの蒸気船Esperanceは、長くウィンダミア湖で使われていました。1941年湖底から引きあげられ、修復の後ここに展示されています。バウ・デッキに置かれた「大砲」がうれしいですね。