手を動かし木を切ったり削ったりの日々が過ぎたので、時にはボートビルダーらしからぬ感傷的なポスト。


イカレタ男(なんで男なのかな?男だからイカレテルのか?)が出てくる英国映画が好み。たとえばサッチャーのいた80年代、ハードランディングの象徴だった炭鉱閉山、その時代を描いたいくつかの映画に出てくるイカレ男たち。失業と貧困と地域社会崩壊が背景にあるのだから、映画はシーリアスなはずだけど、出てくる(大抵は脇役)男たちの哀しくも可笑しい行動がたまらない。悲劇なのか喜劇なのかよく分からないところが心を打つ。家まで押しかけてきた借金取りにぼろいソファまでかたにとられ、奥さんは子供連れて出て行っちゃって、出張ピエロのアルバイトで小銭稼いでるヤツとかね(映画 Brassed Off

哀しくも可笑しいと言えば、映画 Love Actually にも不器用で同情しちゃう男たちが出てくる。9話か10話だったかのオムニバスだからハッピーエンディングもあるけれど、「おやまぁ、愚かだねぇ」と言いたくなっちゃう(そして目頭が熱くなる)のは、親友の花嫁に恋してるという最悪な状況にある Mark 。クリスマスの夜に新居を訪ね、ドアの外で新妻に愛の告白をするのだけど台詞はなし。大きなカードボードに書かれた告白を一枚一枚めくっていく。

But for now, let me say
Without hope, or agenda
Just because it's Christmas
To me, you are perfect
And my wasted heart will love you

見せ終わり、帰っていく彼を追いかけてきた新妻が小さなキスをくれ、夫の待つ家へ入る。Mark は独り呟く。

Enough, enough now.


哀しくも可笑しく、そして愚かなのは私もそうか・・・この Love Actually 、音楽が素敵だ。​Love actually is all around(愛はいたるところに) か・・・そういうエンディング・シーンで流れるのは Beach BoysGod only knows。いい曲です。

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